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悪魔月の少年達 2 [Black Story]

架月の過去と同様に砂奈月にも暗い過去があった・・・
片方の目が大きいというだけで、異端児とバレてしまう。
そして、ソレが砂奈月の仮面の理由に繋がっていた。。。

・・・砂奈月の過去・・・
「・・・・?」
砂奈月は気が付くと倉庫のような場所で、
柱のような物に手足を縛られ、口には布をくわえさせられていた。
身動きがとれず、何が有ったかも思い出せなかった。
カツンッ。
後ろで音がした。
視野が広い右目の方で後ろを見ようとした。
・・・青年が数人、棒のような物を持って近づいてくる。
砂奈月は、殺意にも似た感情を抱いた彼らに、恐怖を感じていた。
「・・・・よぉ、砂奈月。」
1人の青年が砂奈月に声をかけた。
「お前の過去、聞いちゃったよ・・・お前、昔、マンションの屋上から飛び降りたんだって?」
「・・・!」
明らかに動揺している砂奈月を見て、青年は満足したように話を続けた。
「屋上から飛び降りたのに、今、お前は生きてる・・・しかも、怪我1つしなかった・・・」
悪魔月の者達は、自分では死ぬことが出来ない。
そして、自分の意思で攻撃を受けるコトも出来ない。
「なぁ?確かめさせてよ・・・死なないか。」
言い終えると共に青年達は砂奈月に襲いかかった。
「・・・・!・・・・う・・・・・・あ゙!」
持っていたバットや折れた木、鉄の棒で砂奈月を殴った。
「んだよ、ホントに死ななそうじゃんか・・・」
1人がそう言い、右目を狙って棒を振り下ろした。
「・・・・・!あ゙ぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
「・・・!?な、なんだ?」
右目を狙ったハズの棒が左目にあたって、左目から血が流れ出ている。
「・・・ぁ・・・ぁぁ・・・・ぁ。」
右目に当たる直前、急に棒が逸れたのだ。
「やべぇ・・・」
青年達は、やっと事の重大さに気付いた様子で砂奈月を縛り付けていた縄を解いた。
砂奈月は、地面に倒れこんだ。
青あざが、体のいたるヶ所にあった。
「はぁ・・・・・ぅ・・・・・・」
左目を抑えながら、砂奈月は青年達を見た。
「・・・ぅ・・・満足ですか?・・・・コレで・・・・・ぁ・・・・オレだって・・・
死んじゃうとき、は・・・・死んじゃいますよ?・・・・ぁぅ・・・・・・」
青年は最後に1発蹴りを入れた。
「・・・う!」
「ばぁか、調子こくなよ、ボケ!」
砂奈月を見下しながらそう言い放ち、青年達は立ち去っていった。
「・・・・・ぅぅ。」
砂奈月は、左目を開けてみた。
「・・・・見え、ねぇ。。。」
砂奈月は血色の涙を流していた・・・

砂奈月は、その後から仮面を着けるようになった。
相当な美少年だった砂奈月は、悪魔月にも係わらず女子に人気があった。
だから、何度も仮面を取って欲しいと頼まれた。
砂奈月は、ただ一言、
「ゴメン・・・」
というだけだった。
左目の傷跡が見られ、あの時の恐怖を思い出したくなかったのだ・・・
望まれず生きる、そんな辛い記憶は2つもいらなかったから・・・


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コメント 2

カキコ

やぁ~、4日も待っちゃいましたよ;
やっと続きが読めて嬉しいです!
それにしても、『2つも』って、かなり気になるんですが・・・
コレ、もう1つの方も載せてくれるんですかね?
出来たら、読みたいです☆
by カキコ (2005-05-14 11:33) 

チェー

また来てくれたんですね!
カキコさん、感想とか書いていただき、
アリガトうゴざいます!

もう1つの方は、その内、話の中でフレます★
by チェー (2005-05-16 18:29) 

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