悪魔月の少年達　1：黒のアリス：SSブログ

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悪魔月の少年達　1　[Black Story] [編集]

・・・その少年達は美しく、右目だけが大きな異端児だった。
架月は前髪で、砂奈月は仮面で左目を隠していた。
架月の右目の上には、小さな目が在った。
殺意と憎しみに満ちた目だった。
その目がどうして殺意に満ちてしまったのか、
ソレは、少年達の過去に受けた暴力のせいだったのだろう・・・

・・・架月の過去・・・
架月の上に少年が馬乗りになっている。
「うぅ・・・・あっ・・・」
架月が苦しそうに声をだした。
「・・・・」
青年は、架月の首を絞めていた。
「ねぇ・・・お兄・・・ちゃん・・・・・もう・・・ヤメテ・・・息が・・・・・苦しい・・・よ・・・・・」
「・・・ッハハハ・・・ヤメないよ？・・・どうせ常人のオレがお前の首を絞めたって、
お前は死なないだろ？・・・もう少し、楽しませてくれてもイイんじゃないの・・・？」
そう言って、架月の兄は一層強く架月の首を絞めた。
「・・・！ハッ・・・ハァ・・・ハ・・・・」
「少しは苦しいぃ？」
「く・・・る・・・し・・・・・い・・・・・・・・」
兄は、首が折れてもおかしくない強く絞めた。
もがき苦しむ自分の弟を見て、猟奇的な笑みを浮かべた。
「・・・・・ッハハハハハハ！」
架月は、薄れいく意識の中でそんな兄を見ていた。
小さな目は殺意に満ち始めていた・・・